ダヴィデ像(1463−1464)ミケランジェロ







ミケランジェロの
その他の作品

もともと巨大な大理石の塊は1463〜1464年にアゴスティーニ・ドゥッチョ、1476年にアントニオ・ロッセッリーノらによる試みが行われたが、彫刻するのは不可能としてそのまま放置されていた。
そして1501年から1504年にかけてミケランジェロがダヴィデ像を制作した。
伝統的にはダヴィデ像は、討ち取った敵のゴリアテの頭が足元にそして剣をたずさえている。しかし彼の作品にはそれらのものが見当たらない。それはミケランジェロ独特の解釈のためと言える。
つまり人間の意識、平静さ、道徳と言ったような、肉体的な力ではなく精神的な力を表現しているためである。
ダヴィデ像を下のほうから見ていくと、足はすべすべしていて、ちょうど腹のあたりから筋肉、骨格がはっきり見えてくる、そして最後に頭の部分にいたっては、顔、そして髪の毛にいたるまで非常に細かに表現されている。
頭は思考の源で、またすべての行動もこの頭によりコントロールされていることを表現しているのがわかる。
顔のなかでも特に静かに遠くの一点を見つめているような目元、しわを寄せた額には、目で見たことを頭で思考している集中力が伝わってくる。
右手は体と比較すると若干大きくなっている感じだが、これは何もしないで休んでいる状態にもかかわらず血管が浮き出て脈打っていて、手首が若干外側にせり出していることからも、まさに集中力のすごさが表現されているのである。
そしてダヴィデ像の大きさは精神面の大きさを意味し、何も身に付けていない裸体は唯一の武器は徳であることを意味している。